設立と沿革
当会は、茂木・髙梨の一族が野田の地で醤油醸造を約300年にわたって継続発展し、事業を拡張できたことに感謝し、地域社会への還元、貢献を基盤として、昭和4年4月、昭和天皇ご即位の大典に際し、合名会社千秋社(現・株式会社千秋社)の寄付により設立、文部省より財団法人として認可されました。そして、同年10月には、事業の拠点となるべく興風会館を竣工、当時は県内でも県庁舎に次ぐ規模の堂々たる威容を誇る大建築でした。
当会は、設立以来野田の教化・厚生・図書館事業の各分野において貢献してきましたが、時代の変化に伴いながら、現在では育英・学校教育振興・社会教化を中心に公益を目的とした事業をおこなっています。
また、平成23年3月、公益財団法人に認定されました。
財団の概要
名 称
公益財団法人興風会
設 立
昭和4年4月4日
※平成23年4月1日、公益財団法人に移行
代表者
代表理事 茂木 友三郎
組 織
理事13名 監事2名 評議員17名 職員6名
※令和4年4月1日現在
会館の概要
様 式
ロマネスクを加味した近世復興式
仕 様
鉄筋コンクリート造り 地上4階 地下1階
大ホール(定員506名)会議室 和室
地下ギャラリー
施 工
戸田組(現・戸田建設株式会社)
設計者
大森 茂
※設計者の大森茂氏は、神田駿河台の明治大学旧校舎や旧細川侯爵邸(和敬塾本館)などを設計したデザインの巧みな建築家として知られています。
平成 9年 7月15日国登録有形文化財指定
平成19年11月30日近代化産業遺産認定
興風会の事業について
育英事業
興風会の育英事業は、大正9年、野田町(現・野田市)において初代理事長茂木七郎右衛門が社会報恩のために私財をもって野田謝恩会を興し、野田町小学校出身の秀才にして学費工面が厳しい子どもたちに学資金を貸与したことに始まりました。その後、興風会が育英基金を設け、この謝恩会を昭和15年に継承してからも、茂木・髙梨一族をはじめ、多くの篤志家により、更には育英資金を受けた卒業生の寄付により基金は拡充され、千葉県内の大学生を対象とした学資金の無利子貸与の育英事業にまで発展しました。現在、貸資生は400名を超えており、卒業生は、教育・医学・経済界をはじめ各分野で活躍されています。また、貸資生は自主的に『和楽会』という親睦団体を結成しており、興風会援助のもと会報誌の発行や夏の総会を開催し、相互に交流を深めています。
学校教育振興事業
興風会の学校教育振興事業は、昭和34年、皇太子殿下のご成婚を記念して野田醤油株式会社(現・キッコーマン株式会社)の寄付により設けられました。市内学校教職員研修、人権教育研究、教材設備の助成をはじめ市内学校への図書寄贈、学校の部活動を中心とした地域との連携事業への助成等広く学校教育に寄与しています。また、助成だけでなく市内の学校教育、社会教育および社会体育等の諸活動において模範となる顕著な実績を挙げた教育関係者及び市民を表彰する『柏寿賞』『平成柏寿賞』『照隅賞』『長榮賞』『新記録賞』を設け、褒賞事業もおこなっています。
社会教化事業
興風会の社会教化事業は、設立当時より、会独自の企画で生涯学習事業を中心におこない、教育委員会、社会教育及び福祉の諸団体と相互に協力しながら市民の自己啓発、地域の振興に努めています。
国指定の登録有形文化財興風会館を活用して、長寿大学、少年書道教室、野田文化講演会、芸術鑑賞、スポーツ講演会、展覧会等を主催。また、興風会館を広く市民に開放し各種会合、行事活動の場として提供し青少年の健全育成を地域ぐるみで推進する あおいそら運動 の支援や各諸団体に助成・協力をしています。
・野田市体育協会 ・野田市スカウト連絡協議会 ・野田市子ども会育成連絡協議会 ・あおいそら運動推進委員会 ・野田市女性団体連絡協議会 ・野田市中央婦人会 ・「小さな親切」運動野田支部 ・野田吟詠同好会 ・渋澤栄一記念財団竜門社野田支部 ・野田地区保護司会 ・野田地区更生保護サポートセンター |
・野田ハイキングクラブ ・野田オペラ合唱団 ・野田市サイクリング協会 ・野田市文化団体協議会 ・野田美術会 ・野田市民生児童委員第一地区協議会 ・野田市社会福祉協議会 ・野田中央地区社会福祉協議会 ・野田市障がい者団体連絡会 ・野田市音楽を楽しむ会 ・下総之國津久太鼓「響」 |
・野田地方史懇話会 ・野田市民室内管弦楽団 |
※太字は興風会館に事務局があるもの